債務整理 東京がプライスダウン
生え抜き行月の立場からするといざという時に責任回避の術だけが優れていると批判が出る。
第3は、天下り組の中には銀行経営の「中興の祖」といわれる人が時には現れるが、天下り組の選定に当たっては当の銀行のトップは本当にその銀行が必要としている人材の確保を要求できない迎合体質がある。
ただ「人柄のよい人」が天下りの人の条件の一つで、金融機関からはプロ野球のドラフト制度のように指名権は全くない。
天下った人材が優れた見識と人望を持っていればよいが、そうした人材はごくまれである。
このように金融界への天下り・渡りは日常化しているが、実はこの限られたポストへの役員や幹部への天下りが銀行の取引先に対して大きな影響を及ぼしているのだ。
天下り姐の入行が決まるとその人の同年次や同年齢の人達は、実力があり行内外で人望が厚くても関連会社に飛ばされたり、自行のメイン先企業に役員として出されたりすることになる。
いわば天下り組の銀行入行によるトコロテン方式人事が随所で行われている。
メイン先への銀行員の天下りは、経営再建としてトップとして就任する人もいるし、役員定年を待って監査役として融資のお目付け役として企業人りする人もいる。
こうした傾向は官庁と銀行との関係と同様に天下り先のポストを指定席化している。
いいかえると役員だけでなく経理部長、財務部長として代々派遣されるケースも珍しくない。
このことは「あの中小企業は//銀行系である」と良くも悪くも外部からみられることになる。
銀行は競争に生き残っていくため、これはと思う企業に関しては、融資シェアを拡大してライバル行との差を広げ、さらにそれを盤石にするため役員・幹部などの人材を派遣、また株式の持合いをして銀行支配の楯としている。
特にメガバンクをはじめ有力な地銀にこうした傾向が今も続いている。
中小企業側もこうした銀行からの人材を求め迎合姿勢をとっているところもある。
問題はこうした銀行の系列化、メイン化が人材派遣、融資の拡大を通じて盛んになればなるほど、不況下において本来資金を必要としている中小企業に対して資金が十分回らず、貸し渋りや貸しはがしの大きな要因となってしまうことだ。
BIS規制ともいわれる自己資本比率を一定の水準に保つためにはどうしても系列先、メイン先への融資が最優先される仕組みなのだ。
また自己資本増強のため大型増資に踏み切った際、その引き受け手として頼りになるのはこうしたメイン先である。
メイン先でない中小企業は資金運用の非効率化に再び追い込まれることになる。
中小企業によってこうした銀行からの人材派遣システムを見聞きして、自社から銀行に進んで人材を求め、営業部長や経理部長などの幹部・役員として起用しているところも多い。
しかし、この種の人材の登用は人件費の高騰をも伴うので、企業によっては銀行と交渉して定年前の人達に関しては一部人件費を銀行に負担してもらっているところもある。
ケースによっては、銀行出身の経理部長はその腕を十分に発揮して企業の期待通りにタイミングよく融資を受けるのに成功している。
また数か店も支店長を経験した人を営業部長として起用した場合、その人の銀行員時代の人脈ネットをフルに活用して不況下に売上増、受注増加に寄与しているケースもある。
要は人物次第ではあるが、受け入れる側の中小企業はその損得を長期的な視野に立って検討すべきだろう。
天下り組を受け入れる場合の見極め方これまでの慣行や融資から見て銀行から役員・幹部等を天下り組として受け入れる場合、中小企業にとって心しなければならないのはきちんとした考え方を持ち、企業自らが人材派遣への選別権を持つよう努力することである。
注意すべき点や選別のしかたをみてみよう。
留意すべき点は次の通りである。
第1は、心身ともに健康であり、銀行員時代取引先や部下に慕われ、人望があることである。
第2は、公認会計士、税理士、中小企業診断士、不動産鑑定士、宅地建物取引主任者、社会保険労務士等特定の資格を持っていることである。
銀行員の中には在職中に国家資格の試験に合格して特定の専門分野の資格を持っている人がいる。
そうした人材を自社の最も弱点といわれるポストに専門家として迎え入れれば大きな戦力となる。
第3は、営業力のある人物がよい。
いまどこの中小企業も売上減、受注減に泣いている。
これを補佐するには支店長や副支店長、融資課長などの現場経験の豊富な人、いいかえると多くの人脈を持っている「顔の広い」人物を求めるとよい。
第4は、経理・財務の専門家である。
中小企業の中にはドンプリ勘定のところがある。
また「勘定合って銭足らず」の売掛先管理を全くしていないところもある。
そうした面で経理・財務を公明正大に処理し、乱脈経理を未然に防げる人物を銀行に求めるのもよい。
これからの時代は単に金庫番的な役割をする人でなく、出身の銀行等の金融機関等に出向いて堂々と外交官のように融資を交渉できる人物を選定したい。
第5は、自社の弱点を補える人材であることだ。
それには日頃からトップは自社の人材面でのウィークポイントを熟知しておくことであろう。
第6は、官庁からの天下り組同様受け入れ側には人物への選択権は概してないとはいうものの、その人物の是非について取引関係のある営業店の支店長はじめ幹部から直接その候補者の人物の評判、才覚、専門能力などの情報を正確に仕入れておくとよい。
いったん役員や幹部として銀行出身の人材を受け入れた以上、企業側からの一方的な事情だけではその人物を退社させられないので、採用する時の人物判断が大切だ。
交渉相手は日常取引している営業店の支店長等でなくて、人材派遣を専門に取り扱っている人事部のスタッフである。
彼らは、OB達の再就職先を決めることが先決で、再就職先の希望事項を全部受け入れることは少ない。
そこで大事なことは、これらのスタッフとの粘り強い交渉である。
その人物の見極めが企業の命運を握っていることもある。
人物を自ら十分吟味して採用の諾否を決めたいものである。
金融界には取引先からの借入の申込みに対して「貸すも親切、貸さぬも親切」という格言がある。
取引先が資金繰りに困って借入を申込んできた場合、それに素早く対応して事業の維持や発展に貢献するのも金融機関の大事な役割である。
その貸付に当たっては「収益性」「安全性」「社会性」の基本原則を弁えて貸し出すことが大事であるが、最近ではこれらの3原則に「金融の円滑性」が加わった。
いわゆる金融円滑化法は、一段と厳しくなった経済金融情勢及び雇用環境のもとにある日本の中小企業者や住宅ローン借入者の債務の負担の状況を鑑み、彼らに対する金融の円滑化を図るための臨時の措置を定め、中小企業の経営活動の円滑な遂行やこれを通じて雇用の安定、また住宅ローン借入者の生活の安定を狙いとしている。
貸付に当たっては金融機関側の経営の健全性等に配慮しながらも、できる限り中小企業者を中心に彼らが必要な時に必要な資金を貸すということ、また売上減に伴う資金繰りの悪化に対しての対症療法ではあるが返済期間の猶予などして金融の円滑化を図ろうとする。
そこで、この法律は借り手側に立った法律といわれ金融機関側にはその実施に当たって警戒感が漂っている。
「金融の円滑化」という基本原則は、金融機関が社会的且つ公共性の強い業種であることを鑑みれば、むしろ遅すぎた原則といえよう。
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